不思議の国ブリテン 第8回

テーマ ::ウェスト・カントリーからアーサー王埋葬の地アヴァロンへ
講  師:齋藤公江さん
日  時:2010年6月27日(日)14:00〜16:00
場  所:西宮市立勤労会館 第7会議室
参加者:20名

 
 「不思議の国ブリテン」は齋藤公江先生による英国文化探求の連続講義です。
英国は、ローマ帝国やノルマンの影響を受けたアングロ=サクソンの多民族国家として世界を最先端の文明に導いてきた国であると同時に、ケルトの歴史の遺る古くて新しい国です。
今回は特にその不思議な魅力に溢れた「ウェスト・カントリー」を中心とした講義でした。

以下にまず先生の要旨です。

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 ブリテン島にはアーサー王の宮廷「キャメロット」や埋葬の地 「アヴァロン」が数か所存在します。
アーサーは伝説の王ですから、彼の宮廷や埋葬の地がどこにあってもおかしくないのですが、やはり最も有力なのはサマーセットのグラストンベリーでしょう。そこはBC250ーAD50年ころまで、ケルト人が高度の文化を築いたブリテン最大の湿地村があった地でもありました。今でこそ、灌漑により、かつての湿地村は乾いた平野になっていますが、「ケルトの黄泉の国ー海のかなたのどこかの地」はここです!と断定したいほど、グラストンベリーは地勢学的にも不思議な力に溢れた地です。幼少のキリストも歩いた地と、人々は信じています。
兎も角面白い。住民たちはここが「アヴァロン」と口を揃えて言うのです。
ウェスト・カントリーはイングランドとは思えない人々と不思議な文化に溢れています。
 その不思議の一端に触れてみましょう。
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 グラストンベリー(トール)
 
 まずは「ウェスト・カントリー」の定義から始まりました。サマーセット、デヴォンなどの5州が一般的で、古代から大陸と幅広い交易を持ち、三大カテドラルと言われるエクセター、ソールズベリー、ウェルズの大聖堂のアーリー・イングリッシュ・スタイルの装飾性は、この地域の豊かさの象徴だそうです。また、ストーンヘンジなど霊的な場所の連なるレイ・ラインを構成しているところでもあるとのこと。特にグラストンベリーの神秘性は地形そのものの自然の力に因っていて、チャリスの丘とトール(Tor)という150mほどの丘が重なる地点に赤泉と白泉が湧き出しているそうです。アリマタヤのヨセフと幼少のイエスが訪れたという伝説があり、聖パトリック、聖ブリジッドや聖デイヴィッドも訪れているとか。
 トールの頂上まで続く小道の渦形模様は、命・死・再生、連綿と続く命をあらわしており、グラストンベリーのアングリカン教会の芝地も渦形紋様に刈り込まれているとのことでした。トールが周辺の湿地帯の中に隆起している様を想像すれば、ここが「アヴァロン島」という伝説も理解できるというもの。一度ぜひグラストンベリーを訪れたいと思いました。
 


 お菓子、紅茶をいただきながらの質疑応答  質疑に答える齋藤先生(右奥)・映像操作中の難波さん
   
 質疑を兼ねた休憩時間に、齋藤先生のお茶とお菓子をいただきました。今回の先生お手製は「ショートブレッド」「ジンジャービスケット」「抹茶・チーズ・ゼリーの季節フルーツ添え」でした。濃厚なショートブレッドと香り高いジンジャービスケット、季節のフルーツたっぷりのゼリーは紅茶とよくあい、絶品でした。
 先生、どうもありがとうございました。 
 
(香川久生記) 
 

左:抹茶・チーズ・ゼリーの季節フルーツ添え
中央:ショートブレッド
右:ジンジャービスケット

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