◆スコッツマンを読む会 活動報告 2013年
2013年 12月7日(土) 15:00〜 参加者5名
1)2013年10月3日付
Scotland lands 1,000 new call-centre jobs
「スコットランドがコールセンターの雇用1000人分を新たに獲得」

世界最大級のコールセンター運営会社であるテレパフォーマンス社は、グラスゴー、エアドリー、アースキン、キルマーノックにあるコールセンターの顧客サービスアドバイザー、トレーナー、チームマネジャーを募集している。
パリに拠点を置くこのグループ会社は昨年1年間の収益が23億ユーロ(20億ポンド)。英国の従業員数は、スコットランドにおける多数を含めてすでに7400人に達しているが、今年初めに、スコットランドの従業員数を500人増員すると発表し、スコットランドでの同社の従業員数は結果的に4000人を超えることになりそうだ。
同社は、トラベライン・スコットランドやスチューデント・ローン・カンパニーなどの団体へ、顧客ケア、技術サポート、コールセンター、債務回収、ソーシャル・メディアなどのサービス提供をおこなっている。小売、技術、公益等の民間事業者だけでなく、HMレベニュー&カスタムズやアイデンティティ&パスポート・サービスなどの政府系団体にもサービスを提供している。

最近になって増員数が大幅に増えたのは、同社が在スコットランドの企業の中から事業資金の助成対象に選ばれ、スコットランド政府から事業拡大のための補助金290万ポンドを支給されたことが背景にある。

2)2013年11月2日付
Wales to come into line with Scottish devolution
「ウェールズ、スコットランドの権限移譲に合わせる」

昨日デイヴィッド・キャメロン英国首相は、ウェールズ議会の権限をスコットランド議会に合わせて高めるかどうかを決める住民投票を行う機会がウェールズ国民に与えられるだろうと発表した。
これは昨年11月に報告されたシルク委員会の提案に基づいている。(シルク委員会とはCommission on Devolution in Walesのこと。2001年から2007年までウェールズ議会書記官長を務めた委員長のPaul Silkの名とってシルク委員会ともいう。2011年10月設立。)
この提案によればウェールズは公債発行権限や印紙税歳入、埋め立て税(宅地造成税)の管理権限も与えられるだろう。これらの税管理はウェールズ議会に2億ポンドの収入をもたらすはずである。またこの一括案により、ウェールズ国民は雇用、輸送、基幹施設や住宅についても管理できることになる。

スコットランドは保健、教育、運輸、農業、観光、経済的発展、住宅、地方自治の権限を有している。スコットランドとウェールズの他の基本的な相違のなかに、現在スコットランドには委譲されている司法と治安維持がウェールズには移譲されていないことがある。ウェールズが住民投票を行って万一イエスとなるなら、ウェールズは約半分の所得税の権限を獲得するだろう。
(スコットランド議会は1999年以来所得税の1ポンドあたり3ペンスを上下させる権限を有しているが、行使したことはない。)
2013年 11月4日(月) 15:00〜 参加者10名
1)2013年10月4日付
Police investigate Greyfriars Bobby nose vandalism
「警察はグレイフライアーズ・ボビーの鼻破損事件について調査」
スカイ・テリア犬、グレイフライアーズ・ボビーの彫像はエディンバラの地元住民に人気があり、旅行者も必ず見物する場所である。 彼の物語は、エディンバラと同義語のように扱われていて、何百年にもわたって語り継がれ、二つの映画になっている。

ボビーはエディンバラ市警察署の夜間警備員ジョン・グレイの飼い犬だった。グレイが死んだあと、ボビーは1872年1月14日に死ぬまで、14年間もグレイフライアーズ寺院にある主人のの墓を守り続けたのだった。ボビーの等身大の銅像は、動物虐待防止協会婦人部の会長だったバーデット・クーツ男爵夫人に依頼され、エディンバラの芸術家ウィリアム・ブローディーによって製作されて、1873年に除幕された。

何千人という人々が幸運を求めてなでたので、その鼻先は長年の間にすり減ってしまい、この度ブロンズ機器復元の専門家たちが五時間もかけて汚れを落とし、塗り直して、ワックスで仕上げた。スコットランド警察によるとその記念碑が、作業終了後数時間以内に、研磨剤をつかって故意に修復部分がはがされてしまった。
「最初のうちは修理部分が記念碑に正しく接着していなかったのだと我々は信じていた。しかし修復部分からその材料をはがすために研磨剤が使われていたことを発見したので、今では我々はこれを器物損害行為として扱うことにしている。」
鼻の修理のために市役所には400ポンドの費用がかかることになるが、パウダーホール・ブロンズ会社は二度目の補修作業を無料で引き受けると申し出た。
2013年 10月5日(土) 15:00〜
1)2013年7月20日付
Mohammad Sarwar to take Pakistan government role
「パキスタン政府役職につくモハンマド・サルワル」

モハンマド・サルワル氏は英国における最初のイスラム教徒の下院議員 である。1997年のブレア労働党の地滑り的な勝利の中で彼はグラスゴーから選出された英国の下院議員に選ばれた。彼の息子アナス・サルワルに後を譲るまでの13年間、彼はグラスゴー選出下院議員として仕事をしていた。

サルワル氏がパキスタン政府の上級ポストを手に就くため彼は英国籍を放棄することが最近明らかになった。
パキスタンに生まれたサルワル氏は母国からスコットランドに来て大富豪となった。彼は16百万ポンドの資産があるとみられている。主にサルワル氏と彼の兄弟が1982年に起業した家族経営の現金店頭渡しビジネスUnited Wholesale Grocersによるものである。

現在、正確な役職はまだ固まっていないが、彼はパキスタン政府の上級ポストを手に入れるつもりだ。そのためには、パキスタン政府の法律に従って、英国市民権を放棄し母国の国籍を受け入れなければならないものと考えられている。
サルワル氏のポストについてはいろいろな推測や思惑が錯綜しているがシャリフ首相はロンドンよりはむしろパキスタンで彼の仕事は必要とされると決めているようである。
2005年グラスゴーにおける反人種差別運動でのモハンマド・サルワル
2)2013年7月18日付
Law firm sorry for revealing JK Rowling secret
「法律事務所はJKローリングの秘密が漏れたことをあやまる」

エンタテイメントを取り扱う法律事務所のラッセルズは、ハリー・ポッターの作者のJKローリングが別名で本を出版したのに、その正体を明かしてしまったのがラッセルズに所属する弁護士の一人であることが判明したので無条件で謝罪した。
ローリングはロバート・ガルブレイスのペンネームを使って、『カッコーの呼び声』という推理小説をリトル・ブラウン・グループのスフィアから出版した。この小説は退役軍人から私立探偵になったコーモラン・ストライクの話で批評家からは高く評価されたが、4月に出版されて正体が発覚する以前までは1500部をやっと販売しただけだった。
ところが、@JudeCallegariと言う名前の、あるツイッターユーザーがガルブレイスはJKローリングであると投稿し、そのメッセージを引用して新聞社がローリングの正体を暴いてしまった。

ラッセルズの声明によるとラッセルズのパートナーの一人クリス・ゴッサージの妻が親友であるジュディス・カレガリに私的な会話のなかで打ち明けられ、引き起こされたものだという。
ローリングはエンタテイメントを取り扱う法律事務所のラッセルズが情報漏れに関係していると知って「がっかりして、怒っている」と語った。「ラッセルズは有名な専門家の法律事務所で全面的に信頼できるものと考えていました。私の信頼が裏切られたとわかって、私は怒りを覚えます。」

このこと全体がマーケティングの策略だという噂もあった。小説『かっこーの呼び声』は一躍ベストセラーになりブックチャートのトップに躍り出た。ラッセルズは、この漏洩に関しては如何なるマーケッティング計画の一部をなすものではなく、JKローリングも彼女の出版代理人も出版社も全く関与するものではないと確認した。
ローリングの出版社は需要に対応して彼女のミステリーの新作を140,000部増刷した。ローリングはコーモラン・ストライクを主人公にしたシリーズの続編を書くつもりである。
2013年 9月7日(土) 15:00〜 参加者8名
1)2013年6月29日付
Salmond to miss Open over Muirfield men-only rule
「サモンド、ミュアフィールド男性会員のみの規則により、全英オープン不参加の意向」

スコットランド首相アレックス・サモンドはゴルフファンを自認しているが、男性会員だけのゴルフクラブに対する反対意見を明確に示すため、今夏ミュアフィールドのオナラブル・カンパニー・オブ・エディンバラ・ゴルファーズが主宰する全英オープン・チャンピオンシップに参加しない旨を明らかにした。

これまでもサモンド氏は、男性会員だけのクラブについての見解を明確にしている。セント・アンドルーズのロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブは2009年に就任したセント・アンドルーズ大学初の女性学長のルイーズ・リチャードソン博士に会員資格を授与しなかった。リチャードソン博士はゴルフにとりわけ熱心な人ではないけれども、前任者たちには当然のこととして授与していたにもかかわらずリチャードソン博士にR&Aが会員資格を授与しないことに対してサモンド氏は説明を求め、『ロイヤル・アンド・エンシェント・ゴルフクラブはセント・アンドルーズ大学学長に会員権を授与する長年の慣習に従うべきで、十分考えた上で、その名誉ある伝統を続けることを確信している。』と述べている。

ミュアフィールド、ロイヤル・トゥルーン、サンドウィッチのロイヤル・セント・ジョージズ、ロイヤル・アンド・エンシェントなど、オープンを主催するすべて男性会員のみのクラブは、その会員構成の点で批判にさらされるようになった。
米国ゴルフ協会は、男女いずれかの会員に限るポリシーを持つクラブに、全米オープンを主宰することを許していない。
昨年、男性会員に限定する最後のとりでの1つ、米国マスターズのホーム、オーガスタ・ナショナルは圧力に屈し、最終的に初めて女性会員を認めた。

英国の文化大臣兼女性・平等大臣マリア・ミラーは、男性会員だけのクラブに対して、ゴルフが女性の参加したいスポーツになっていくにつれ、(女性会員を認めないような)姿勢を取るクラブは、将来どういう状況になるか時間かけてじっくりと考えていくべきである、将来成功したいと思うなら、女性にも範囲を広げて、女性をどのように参加させていくことができるか実際考えていくべきである、と発言している。
2013年 7月6日(土) 15:00〜 参加者9名
1)2013年3月27日付
Donald Trump golf course hotel axed over wind farm
「ドナルド・トランプのゴルフコース・ホテルは風力発電施設問題で頓挫した」(後半)

スコットランド政府はEOWDC(欧州海上風力発電開発センター)のアバディーン湾の開発の許可を発表した。
大富豪ドナルド・トランプはアバディーンシャー、メニーにあるゴルフリゾートへのさらなる投資を中止し、アバディーンベイの計画を阻止するための費用は惜しまないと宣言している。

計画では11基のタービンがアバディーンからブラックドッグ沖までにわたっており、メニー・リンクスから約1.5マイル(2400m)のところまで伸びている。タービンの高さは640フィート(192m)もある。
EOWDCを構成している組織はヴァッテンフォール(欧州の六番に大きな発電会社)が主導し、アバディーン再生可能エネルギーグループ(ARGE: 民間―公共パートナーシップのパイオニア)、合弁事業のパートナーであるテクニップ海上風力(海上発電の装置専門の優れた供給会社)、プロジェクトクト・マネジメント・サーヴィス、などからなっている。

このプロジェクトには2億3千万ポンド(約400億円)以上と予測される資本が投入され、スコットランド首相アレックス・サマンドをはじめとして、スコットランド政府、アバディーンシャ、アバディーン市などがこのプロジェクトの承認はスコットランドを海洋開発のポールポジションにするもの、経済の多様化、雇用の促進、炭素排出削減、国のエネルギー供給の安定をはかるものとして積極的に賛同の意見を発表している。政府のスポークスマンが語ったところによると、この計画を支持する465通の手紙が来ており、反対意見はわずか148通にすぎない。
また、EOWDCに対するゴーサインは環境運動家にも歓迎されている。

“この海上風力発電テストセンターの認可は、ドナルド・トランプのいかなる強弁もスコットランドが清潔で自然が保護されたなかで雇用が創出される国になることを押しとどめることはないことを示した。
“スコットランド政府はドナルド・トランプの脅しと鼻息によく立ち向かった”
2013年 6月1日(土) 13:00〜 参加者5名
1)2013年4月11日付
Bute found in Asda Smart Price Corned Beef
「アズダのお手ごろ価格コーンビーフにビュートが発見される」

食品基準局(FSA)は巨大スーパーマーケットのアズダの「お手ごろ価格コーンビーフ」の340グラム缶詰の中に、ビュートとして知られている馬に用いられる鎮痛剤、フェニルブタゾンが見つかったと発表した。

これを受けてアズダはコーンビーフの缶詰すべてを、徳用品コーナーから撤去することにした。コーンビーフを買った客はそれがどの日付のものであっても、食べずにスーパーマーケットに返還して払い戻しを受けられる。

アズダ社はスコットランドに53の店舗を持っているが、その製品の1パーセント以上が馬の遺伝子を含んでいることが判明した。しかしもし人々が汚染された馬の肉を含んだ製品を食べたとしても、健康に被害を及ぼす危険性は極めて低いという。

馬肉騒ぎは、1月にアイルランドで牛肉製品のあるものが馬の遺伝子も持っていることが暴露されてから始まった。
アズダのお手ごろ価格コーンビーフは、フランスの業者トゥプノ社によって作られている。2月にフランスの農政大臣はビュートに汚染されていた3頭の馬の肉が、フランスの人間の食料流通チェーンに入ったと発表したが、一般大衆の健康に危険はないと付け加えていた。汚染された肉は英国で屠殺された馬のもので、それがフランスに輸出されていた。

※アズダ(Asda)はイギリスの小売業者。1949年創業。米ウォルマートの傘下。本社はリーズにある。現在はテスコに次ぎイギリス第2位のスーパーマーケット。




2)2013年4月12日付
Teachers demand protection from pupil cyber-bullying
「教師が生徒のネットいじめからの保護を要請」

来週STUCの年次総会が開かれるが、スコットランド国内最大の教職員組合のうちの2団体(NASUWTと EIS)が教師達は生徒のツイッターやフェイスブックの誤った使用によって口では言えないほどの苦痛やトラウマにさらされているとして、ネットいじめへの断固たる処置をとる全国展開のキャンペーンを呼びかけた。

代表者は、ソーシャルメディアの普及によって教職者が「公衆の面前で馬鹿にされ」たり、「虚偽の非難」を浴びたりする事例が増加し、自殺を図ったメンバーが何人もいる。スコットランド政府に職員、生徒双方へのソーシャルメディアの使用指針を公表するように要請している。
また、学校が教師に対してeメールやフェイスブックのアカウントを使って生徒や保護者との連絡をとることを求めることが増えていて、学校外の時間に保護者と連絡を取るよう要求されていることにも不安を感じていると語った。

STUC→Scottish Trade Union Congress
NASUWT→National Association of Schoolmasters Union of Women Teachers
EIS→Educational Institute of Scotland
2013年 5月4(土) 13:00〜 参加者7名
(連休まっただ中でしたがスコッツマンを読む会は決行です)

1)2013年2月26日付
Cardinal Keith O’Brien resigns as Archbishop
「キース・オブライエン枢機卿が大司教職を辞任」(後半)

スコットランドのカトリック教会最高位の聖職者であるキース・オブライエン枢機卿がセントアンドリュースおよびエディンバラ大司教の職を辞任した。
オブライエン枢機卿75歳はアントリム州(北アイルランド)出身で、1985年からセントアンドリュースおよびエディンバラ大司教を務めてきた。3人の司祭と1人の元司祭によりに「不適切な行為」があったとする告発が行われてから48時間経たずして、問題の表面化から沈黙を続けていた当枢機卿が、職務から退く予定であることを表明したのだ。現教皇は即時辞任を決定した。
この退任で、英国はベネディクト16世の後任選出に際しての投票権を失うことになる。

Timeline
2012年11月5日キース・オブライエン枢機卿が「司教会議」の議長退任を表明。同性婚と堕胎への強硬な反対で知られるオブライエン枢機卿は「身体の不調」を理由に75歳の誕生日を迎えるのを機に辞任する意向を教皇に伝え、nunc pro tunc”( 今の受け入れ、後の実施)という定型句で教皇に承認された。
2013年2月3〜9日この週に、枢機卿に対する告発状が駐英バチカン大使のアントニオ・メニーニ氏のオフィスに提出されたものと思われる。
2013年2月11日ベネディクト教皇が保留になっていたオブライエン枢機卿の辞任について公表した。
2013年2月18日ベネディクト教皇が「教皇退位の時期が迫っているため」として、オブライエン枢機卿のセントアンドリュースおよびエディンバラ大司教職からのを治める職務から辞任することを承認した。
2013年2月25日オッセルバトーレ・ロマーノ紙(ヴァティカン発行の日刊紙)が、教皇は枢機卿の即時辞任を承認したと伝える。
2013年2月28日ベネディクト教皇在位最終日
2013年3月17日枢機卿75歳誕生日で、当初の辞任予定日

2)2013年3月27日付
Donald Trump golf course hotel axed over wind farm
「ドナルド・トランプのゴルフコース・ホテルは風力発電施設問題で頓挫した」(前半)

大富豪ドナルド・トランプはスコットランド政府がアバディーンシャーにある彼のメニー所有地の目の前に巨大な海中風車施設の計画にゴーサインを出したので、アバディーンシャーにある17億5千ポンドのゴルフリゾートへのさらなる投資を中止し、アバディーンベイの11基のタービンの計画を阻止するための費用は惜しまないと宣言した。

さらにつぎのように断言した。“これはまったく政治的な決定だ。スコットランドの気品と美しさを破壊することになりスコットランドの最大の産業であるツーリズムも大きな打撃を受けるだろう。われわれは、これらの巨大で醜悪な産業用風力タービンがけして造られないように、必要な金は惜しまないだろう。世界中でそんなものは見捨てられつつあるのに、スコットランドでは造られつつある”
2013年 4月6(土) 13:00〜 参加者6名
(「爆弾低気圧通過」の天気予報を受けて、今回はいつもより時間を早めて会を行いました)

1)2013年1月20日付
Scots among 100 hostages freed as Algerian desert battles raged
「アルジェリアの砂漠の戦闘が高まる中、人質100名のうちのスコットランド人解放される」(後半)

「アルジェリア天燃ガスプラントでイスラム武装集団に捕えられた100人以上の人質のうち、10人の英国人を含む約30人の外国籍の人たちの安否がまだ確認されていない。英国人死者数は3名になるだろう、と報道された。キャメロン首相は、アルジェリアの軍事行動について前もって知らされていないことに落胆を覚えたが両国政府の関係は良好である、と述べた。」

記事の最後に危機に巻き込まれた10カ国の人々がリストアップされているが、日本人の被害者の数が他国に比べて突出しているのが目を引きました。
The offer . . . came from Mokhtar Belmokhtar, . . who apparently masterminded . . .のapparently は学校で習った「明らかに」ではなく、「したらしい」「のようだ」でした。

2)2013年2月26日付
Cardinal Keith O’Brien resigns as Archbishop
「キース・オブライエン枢機卿が大司教職を辞任」(前半)

スコットランドのカトリック教会最高位の聖職者がセントアンドリュースおよびエディンバラ大司教の職を辞任した。3人の司祭と1人の元司祭によりキース・オブライエン枢機卿に「不適切な行為」があったとする告発が行われてから48時間経たずして、問題の表面化から沈黙を続けていた当枢機卿が、職務から退く予定であることを表明したのだ。

カトリック教会の出した短い声明によると、新教皇の選出が迫っているため、現教皇は来月に予定されていたオブライエン枢機卿の即時辞任を決定した。この退任で、英国はベネディクト16世の後任選出に際しての投票権を失うことになる。74歳のセントアンドリュースおよびエディンバラ大司教の辞任は、スコットランドのみならず海外のカトリック教会にとっても「大きな痛手」だ。長年にわたってオブライエン枢機卿を批判してきた人々は、今回の「重大な告発」を徹底的に調査するよう求めている。

アレックス・サモンド第一首相は、オブライエン枢機卿の辞任表明を「大変な悲しみ」をもって聞いたと語り、続けて次のように述べた。「辞任が明らかになった状況下で、枢機卿のこれまでの貢献について語られることがないとすれば、まったく残念でなりません。問題の告発に関する調査結果は一切公表されていませんが、私は、オブライエン枢機卿はカトリック教会とスコットランドにとって必要な人物だと思っています」

SCMO(スコットランド・カトリック・メディア・オフィス)への問い合わせに対して、ピーター・カーニー事務局長の回答“No on [sic] light if [sic] Popes imminent resignation.”は“No, in light of Popes imminent resignation.”「教皇退位が差し迫っていなければ・・・」なのでした。
2013年 3月2(土) 15:00〜 参加者8名
1)2013年1月25日付
Salmond in appeal to UK over Scots EU membership
「スコットランドのEU加盟について英国政府に訴えるサモンド」

アレックス・サモンド首相は、英国連立政府に対し、独立後のスコットランドのEU加盟についてはっきりさせるため、EU指導者と話し合うよう求めた。
EU大統領バロッソは、スコットランド副首相のニコラ・スタージョンとこの問題で話合うことを今週断った。バロッソ大統領は、スコットランドについて聞かれて、新国家はまだEUの一員ではないのだから、独立後に加盟を申し込まなければならない、と明言しているがEU政府自体は、スコットランドについて何もまだ決定していない。EU加盟国、この場合英国は、独立後のスコットランドの地位に関するEUの一定の見解を求めることができるはずだが、今までのところ英国にはそうする気がない。独立後のスコットランドのEUにおける位置について、英国政府には熱意がないと、サモンドは苦言を呈した。
「ヨーロッパにおけるスコットランドの地位が不確かな原因は、EU懐疑派に主導された保守党と、保身をはかって妥協しなければならなかったキャメロン首相にある。」

2)2013年1月20日付
Scots among 100 hostages freed as Algerian desert battles raged
「アルジェリアの砂漠の戦闘が高まる中、人質100名のうちのスコットランド人解放される」(前半)

アルジェリア天燃ガスプラントでイスラム武装集団に捕えられた100人以上の人質は昨夜解放されたが、少なくとも10人の英国人を含む約30人の外国籍の人たちの安否がまだ確認されていない。犠牲者の中に2人の英国従業員がおり、水曜最初の武装集団の急襲で1人殺されているので、英国人死者数は3名になるだろう、と報道された。

アルジェリア特殊部隊の行った救出作戦の間に逃げた従業員たちのうちに数名のスコットランド人が含まれていた。レンフルーシャー出身のイアン・ストラッハンは、アルジェ南東800マイルに広がる施設を何とか逃れたが、彼らのほっとした気持ちについて繰り返し語った。人質の解放を果たしたアルジェリア軍隊について「見事です。軍隊が来て現場から連れ出してくれた時ほどほっとしたことはありません。とても感謝しております。」と答えた。英国人のダレン・マシューズは言った。「私の思いはまだ現場にいる人々にあります。全員無事戻ってくれればと思います。仕事のためにだれもこんなことを味わうべきではないです。」
他の2人のスコットランド人も解放されたと理解されている。1人はマーク・グラント、スターリングシャー、グレインジマウス出身の29歳、BPの契約監理者として勤めていた。 もう1人はアラン・ライト、アバディーンシャー、ポートソイ出身の石油勤務。

デーヴィッド・キャメロン首相は、英国はその「残虐で野蛮な」出来事の背後にいる者たちを「追い詰めるためにあらゆる手を」尽くすだろうと強く主張し、同時にアルジェリア特殊部隊の木曜の攻撃について事前に知らされていなかった不満を公に述べることによって、世界中の政府の怒りを反映した。スコットランド首相アレックス・サモンドはテロ攻撃の際人質となったスコットランド人の若干名は現在「無事で」あると言い、「状況が流動的で、まだ解決していないこの段階においての人数や他の詳細について確認していない。」と付け加えた。キャメロン首相はその危機について米国防長官レオン・パネッタと会見し、会談後政府の非常事態対策委員会コブラ(Cabinet Office Briefing Room A)の、その日2回目の会合の議長席に着いた。
2013年 2月2(土) 15:00〜 参加者6名
1)2012年11月28日付
Outrage after BBC executives’ ‘dreadful, insulting’ snub to MSPs over broadcaster’s job cuts
「人員削減に関連して議会の要請を拒否したBBC経営陣の極めて無礼な対応に非難集中」(後半)

BBCが2011年に発表した人員削減案でBBCスコットランドは、16パーセント経費削減への取り組みの一環として、2017年までに120人の人員カットを予定している。この削減数は、BBCスコットランド職員のほぼ10パーセントに相当する。受信料の値上げを凍結したために、現行の受信料が継続される2017年までの残り期間にBBC予算を7億ポンド削減しなければならなくなった。このことに関して、先月スコットランド議会の委員会は聴聞会を行ったが、グラスゴーのBBCスコットランド本社の経営陣は、議会に出向いて自分たちの主張を述べ、議員の質問を受けることは拒否した。この拒絶はスコットランド議会に対する許しがたい侮辱であり、BBCがスコットランド議会を英国議会より軽くみている証拠だと、どの党からも強く非難された。英国議会の議員には、証人に出頭を命じる権限があるけれども、スコットランド議会にはその権限がない。

2)2012年12月31日付
Hogmanay celebrations: World joins in as Scotland gears up for a £32m party
「ホグマニーのお祝い:スコットランドが3200万ポンドのパーティーを準備し,世界中の人が参加する」

スコットランドが大晦日の夜に3200万ポンドの波及効果があるとみられる祝賀行事を開催するに当たって、世界中からお祭り騒ぎの好きな数千人が、スコットランド全土に参加するだろう。エジンバラでは3日にわたる祭りで55カ国からの10万人以上の人がチケットを買っており、エジンバラに2700万ポンドの経済効果を生み出すと期待されている。アバディーンシャーのストーン・ヘイブンでは恒例の火の玉パレードが行われる。インバネスではスケリーボーアやビッグカントリーなどの楽団の演奏があり、BBCアルバとBBCスコットランドが中継する。グラスゴーは公的行事としては深夜のイベントを2年前に廃止し家族のためのイベントに集中することに決めた。オークニーでは悪天候をものともせず、恒例のバーゲームが行われる。


ストーン・ヘイブンのFire Ball Paradeについてはhttp://www.youtube.com/watch?v=L9nlDUlPHfE
オークニーNew Year’s Day Ba’Geme はhttp://www.bagame.com/
BBCアルバはゲール語専門のテレビ局
2013年 1月5(土) 15:00〜 参加者7名
1)2012年11月29日付
Leveson findings: Alex Salmond wants 'distinctively Scots way dealing with press
「レヴソン答申:アレックス・サモンドは報道機関に対する扱いを「はっきりとスコットランド的な」方法にしたいと望んでいる」

2011年に立て続けに起こった報道機関の不祥事への対応としてキャメロン首相はブライアン・レビソン卿を委員長とする独立調査委員会を設置した。公聴会が開かれる度に違法な盗聴や閣僚、警察のジャーナリストとの癒着が表面化し、法的規制を求める声が上がる中、報道機関は自主規制委員会を立ち上げた。11月29日にレビソン卿の答申が発表される予定だが、サモンド首相は「はっきりとスコットランド的な」方針を進めることを明らかにし、もしカメロン英国首相が採用する方策次第で,スコットランドは別の制度を採用することになるだろうと伝えた。

サモンド首相は『スコットランドは報道の自由を尊重しているので政府による規制強化を推進することは反対だが、メディアの自主規制制度ももはや破綻しているので、アイルランドが採用している第3の方法を支持すると語った。アイルランド方式は報道の基準に関する規制を、関係者から独立した、元裁判官、大学副学長、市役所上級職員などと報道機関関係者からなる報道審査委員会にゆだねる。この委員会が一名のオンブズマンを指名し、そのオンブズマンを中心として紛争の調停を行う。サモンド氏はこの制度が政府が直接規制するシステムと、現行の自主的な製度の両極の中間にあって「適切な妥協の方策を与えてくれると語った。

2)2012年11月28日付
Outrage after BBC executives’ ‘dreadful, insulting’ snub to MSPs over broadcaster’s job cuts
「人員削減に関連して議会の要請を拒否したBBC経営陣の極めて無礼な対応に非難集中」(前半)

BBCが2011年に発表した人員削減に関して、先月スコットランド議会の委員会は聴聞会を行い、意見を求められた組合代表は人員削減と職員の士気低下によって、独立をめぐって2014年におこなわれる歴史的な国民投票の報道に支障がでかねないと主張し、60項目にわたる問題提起を行った。これに対してBBCスコットランドの経営陣は労組の60項目の主張に対して16ページにわたる意見書を作成し、昨日公表した。

意見書によると、「BBCでは今まで以上に調査をおこない、テレビでの討論を活発にし、ラジオニュースの時間も増やしている。また『18:30レポーティング・スコットランド』は毎晩50万人を超える視聴者を集めて、スコットランドで一番人気のテレビニュース番組になっている」。しかし、グラスゴーのBBCスコットランド本社の経営陣は、議会に出向いて自分たちの主張を述べ、議員の質問を受けることは拒否した。この拒絶はスコットランド議会に対する許しがたい侮辱であり、BBCがスコットランド議会を英国議会より軽くみている証拠だと、どの党からも強く非難された。

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