◆関西茶会倶楽部 2015年◆
第4回 2015年 7月26日(日) 14:00〜16:00 参加者21名
講師:三村美智子さん

アリスの茶会の席のように長いテーブルを囲み、前回のように地図の上をたどりながら、三村さんの話を楽しく拝聴しました。今回は、発明発見をしたスコットランド人たち(麻酔薬、ペニシリン、電話、タイヤなどのゴムとか)、日本でも私たちに大きな貢献をしたスコットランドの人たち(指紋の発見者、アイヌ研究者、神戸のシムさん、長崎のグラヴァさんなどなど)その人たちの生まれ育ったスコットランドの地域が中心になりました。この人たちがいなかったら、人類は21世紀を迎えたかしらと思うほど、目覚ましいスコットランド人の活躍をみてきました。スコットランド入門編の続きです。

当日は神戸倶楽部シェフの特製フルーツ・サンドイッチと冷たい桃のデザートなど、紅茶はこだわりの茶葉をご用意しました。紅茶8杯飲んでしまったという人もいます。なごやかなアフタヌーン・ティーの集いとなりました。
(清家久美子)
第3回 2015年 3月29日(日) 14:00〜16:00 参加者42名
3月28日土曜日、ついにNHK朝ドラ「マッサン」が最終回を迎えました。
この半年、日本中の人が毎朝、スコットランド、ウイスキーという言葉を聞きました。スモーキー・フレーバー が何であるか、もう日本中の人が知っています。そこで私たちは、ドラマの終った次の日(29日、日曜)に、本当のマッサンはどんな人?という問いに答えていただくため、アサヒビールの簑輪陽一郎さんを講師に迎え、講演をしていただく、「関西茶会倶楽部」を催しました。

竹鶴政孝さんと妻リタさんのすてきなお話を伺いました。
スコットランドから大阪の山崎を経て、余市へと 竹鶴政孝さんが妻リタさんとスコットランドに負けない日本のウイスキーづくりの夢を実現して行く過程を、パワーポイントを駆使して簑輪さんが語ってくださいました。出席者42名がスクリーンに映し出されるマッサン夫妻に釘付け。ドラマは終りましたが、その日1日は夢の続きを追いかける日になりました。広島でのやんちゃな子供の頃の写真から、スコットランドでウイスキーづくりを学び、その地で最愛の人リタさんと会う。大きくうなずき、メモを取るお客様が何人もいらっしゃいました。

でも紅茶をいただきながらのお茶会ですから、テーブルにはアフタヌーン・ティに欠かせないサンドイッチはキューカンバー・サンドイッチ、アボカドとマンゴーのサラダ、マーマレードとスコーンが一皿にならび、そこには桜のブランマンジェもありました。この日の為に特別にシェフが作った一品で、桜の葉が一枚からりと揚げて添えられた、おいしいデザートです。もうひとつあったのは、クリスマスではないけれどクリスマス・プディングの一切れ(これはドラマに登場したため)。最後の最後にウイスキーの友として、小さなサイコロ状の生チョコがありました。それは竹鶴ウイスキーをいれて作ったものだというので、興味津々お出ししたものです。
お茶を何杯もいただいては、お皿からなにかしらをつまみ、簑輪さんのお話に耳を傾けました。70分の講演は、興味いっぱいで長さを感じません。ドラマのあちこちに真実が語られていたのが、わかりました。ドラマですから、多少の脚色があったのは当然ですが、それはあの時代を映し出すための演出でもありました!余市とニシン漁、リンゴと会津からの入植の話、時代と蒸留所の関係など、きちんと入っていて、楽しめるドラマでもありました。

竹鶴さんの夢とこだわりがいっぱい詰まったウイスキーを、今まで飲んだことのない女性達も、試飲しました。今回は、竹鶴ピュアモルトに加え、蓑輪さんからいただいたニッカ・カフェモルトもありました。これは、甘い香りはビスケットにメイプルシロップをかけたよう。紅茶に少し入れてみると、香りが引き立ちます。現在、店頭では入手困難な貴重な一本でした。
そして、ウイスキーにはハギス。これは昔のスコットランドの家庭料理のひとつで、羊の胃袋に羊肉を細かく刻み、そのほか食べられる羊のすべてとオ−ツ麦をいれた独特の味。スコットランドではカブをマッシュしたもの、あるいはマッシュ・ポテトといただきます。現在はパブの定番料理のひとつでもあります。

今回の「茶会倶楽部」は、三分の一がウイスキー・アンバサダー蓑輪さんのお話を聴きながらの試飲の時間となり、「わたしは、ウイスキーの味は、今までわからなかったの。でもこれからウイスキーが好きになる予感がします」なんていう人も現れました。500年以上も前にその発祥をたどるウィスキィを今、初めてたしなみたいというのも、すごいと思います。(whiskyはゲール語やラテン語の「命の水」の意味。whiskeyの綴りはアメリカとアイルランドのウイスキー)ウイスキーと茶会の甘いものが、よく合うのも発見!

これからも「関西茶会倶楽部」は、みなさまとスコットランドを結ぶ入り口でありたいと願っております。日本のウイスキーのもうひとつの雄サントリーのウイスキーの試飲も、私たちはその機会をまた作りたいと思っております。スコットランドのウィスキィも、ですか?承知いたしました。
(清家久美子)[写真提供は田中庸子と中尾正史]

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